AWSのAmazon Lightsailを使ったWordPressサイト運用ガイド

2019年9月22日

月額料金が3.5USドルから利用可能でWordPressのインストールも簡単なレンタルサーバー、AWS-Amazon Lightsailの特徴や料金、主な機能について紹介します。

Amazon Lightsailの主な特徴

月額3.5UDドルからAWS環境でウェブサイトを構築できる

ウェブサイトの管理業務に携わっている人なら、もはや業界標準ともいえる存在のAWSは無視できない存在。当サイトの他ページで紹介しているレンタルサーバーとは趣の異なる部分はあるものの、月額3.5UDドルから利用できて、WordPressのウェブサイト構築も簡単な点もあり、用途によっては候補に加えてもいいでしょう。
なお、月額3.5UDドルのスペックについては下の表にまとめています。

インスタンスで簡単設定、root権限も使える

AWSの製品ラインナップの中で、Lightsailは仮想プライベートサーバーという位置づけ。文字通りVSPサーバーとして利用できるのですが、OSやPHP、WordPressといったアプリケーションはインスタンスを作成・管理するコントロールパネルを使うことで、専門知識がなくても簡単にインストールすることができます。
一方、root権限が付与されSSH接続もできるため、用途に合わせたカスタマイズが可能。マネージドサーバーの手軽さと専用サーバーの自由度、両方を兼ね備えているともいえます。

冗長性や拡張性という点こそAWSの強み

Lightsailだけを見ても月額3.5UDドルからスタートしてスペックをランクアップさせるのも簡単。データベースやストレージを追加するのもコントロールパネルで操作できます。
また、サーバー管理のスキルがあれば、管理者として様々なカスタマイズが可能であり、冗長性や拡張性という点こそAWSの大きな強み。AWSの多様性を十分に使いこなすためにはやはり専門スキルが必要とはなりますが、先行きはEC2の利用も視野に入れてLightsailを使ってみるのもいいでしょう。

Amazon Lightsail の要チェック機能

Amazon Lightsailの主な機能は以下の通りです。
ストレージの容量や転送量目安は契約プランによって異なり、一番安価なプランのスペックを掲載していますが、他はプランによる違いはありません。

引用元:Amazon Lightsail(https://aws.amazon.com/jp/lightsail/pricing/)
容量(SSD) 20GB
データベース(MySQL)
転送量目安 1TB/月 ※超過分は課金対象
独自SSL 標準搭載(Let’s Encrypt)
WordPress簡単インストール 標準搭載
WordPress簡単移行
マルチドメイン
サブドメイン
権限別複数アカウント作成

Amazon Lightsail の利用料金

Amazon Lightsailの7つのプランの中で一番高額なのは160UDドル。ここでは安価な順に3つのプランについて、料金とスペックを下の表にまとめてみました。
それぞれ、月あたりの転送量上限を超えるとその分は従量制で課金されるので注意が必要ですが、3.5USドルのプランでも1TBなので、早々心配することもないでしょう。
なお、初期費用は無料で、1ヶ月無料となるトライアルは3.5USドルプランのスペックで利用することになります。

引用元:Amazon Lightsail(https://aws.amazon.com/jp/lightsail/pricing/)
月額料金 3.5USドル 5USドル 10USドル
メモリ 512MB 1GB 2GB
vCPU 1コア 1コア 1コア
ストレージ 20GB 40GB 60GB
転送量 1TB 2TB 2TB

Amazon LightsailのWordPress簡単インストールとは

WordPressは単体とMultisiteの2種類が選べる

Amazon Lightsailのインスタンス作成では単体のWordPressとWordPress Multisiteの2種類をインストールすることが可能。これはMitnamiとAutomatticによるもので、数分レベルでWordPressの基本セットアップができます。
試しにWordPress5.1.1-2をインストールしてみたところ、9つのプラグインが同時にインスト-ルされました。

インスタンス作成でインストールしたWordPressのプラグイン一覧。All in One SEO PackやWP Mail、WordPress 用 Google アナリティクスなどが同時にインストールされました。

簡単インストールしたWordPressをどう使う?

Amazon Lightsailのインスタンスで作ったWordPressのウェブサイトは、開発環境や小規模サイトなら十分といえそうです。
一方、WordPressの高速化をセールスポイントとするレンタルサーバーと比較した時、サーバー側で対処する設定などは、Lightsailの自分で行わなくてはなりません。インスタンスで簡単インストールしたWordPressは、テーマの選択やAMP対応などプラグインでできることは他サーバーと同様ですが、サーバー設定に依存する部分は専門スキルがないと使いこなせないと思います。

Amazon Lightsail公式サイト